2019年の末、中国は武漢において原因不明の肺炎が発生したという。関係ないとは思うが、私は12月28日から喉の痛み、発熱、倦怠感などがあり2020年の正月はラボで寝て過ごした。散々である。その後も全快にはなかなか至らず、1月の半ばを頂点にひどい咳と痰が出るという症状が続いた。その頃は、中国を除く世の中はそんなに深刻な状況でもなく、私がひどい咳が出ているのに関しても、新型肺炎だったらどうしよう(そうじゃないけどのニュアンスで)なんていう、冗談まじりの軽い感じで話をしたものであった。そして病院には行かずじまいだった。
しかしながら、その後の展開はご存知の通りで、私の勤務先も4月の半ばには一時休業ということになった。こうして突然の大型連休が到来することとなる。世の中の雰囲気は自粛・ステイホームの雰囲気で、街からは人影が消えた。一方、ホームセンターは生活必需品を扱うということで営業を継続しており、盛況。しかし私の主たる資材調達先の”コーナンPRO”に関してはほとんど業者しか居ない、普段と変わらぬ状況であった。そこで私(たち)はステイホームはせずステイラボで圧倒的DIYと洒落込むことにした。
水平を求め
当初からラボの床面には不満があった。モルタルの土間なのは工房としては妥当なのだが、水捌けのために傾斜がついており、水平ではない。机や工作機械を置くには、その都度、傾斜に応じた調整を要する。面倒であり他にも問題がある。私は水平を手に入れたい。これが全国水平社の興りである。
床を作り直すには
土間を水平に作る手段として現在一般的なものは、セメント系セルフレベリング材を用いて一面に流して伸ばすセルフレベリング工法というものがある。
当ラボとしても本当はこの方法を採用したいところなのだが…問題としては一度に全面を施工するので、室内から全てのモノを排除しなければならない。現在、モノだらけでどうしようもなくなっている状態で、再構築にあたって一時的に近隣に倉庫を借りたのだが、そこだけでは全く収まりきらないという有様なので、セルフレベリング工法に関しては断念した。
しかし、そもそも土間ってどうなのか。冬場の底冷え、数々のガラス製品を床に落としては犠牲にしてきた実績…などを考えると木材で床を作る方が良いのでは…?
考えとしては以前からあったのだが、実際施工するにあたっての詳細は全く詰めてはいなかった。さてどうするか。
床をつくる
木の床にするなら床材は杉の足場板を使おうと考えていた。板厚35mm、幅200mm、長さ2m or 4mというゴツさは工房の床の強度としては十分であろう。安いし。
しかし新品の足場板は未乾燥の荒材である。乾燥・サンダー掛けなどをせねばならず、買ってきてもそのまま施工することはできない。これはおそろしく手間である。
しかし、その問題を解決できる材料をコーナンPROで発見した。杉無垢フローリング材である。
乾燥材で、厚みは30mmなので足場板より5mm薄くはなるものの十分な厚さ。表面はプレーナ仕上げ、側面はサネ加工が施されいる。そのまま使えて上等だ。
ということで、床材はこれを使うこととした。
資材調達
我々は一路ホームセンター・コーナンPROへ向かい、そして人生で最も多く木材を買った。こうして私の定額給付金10万円は瞬時に消え去ったのだった…
つづく
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