アクリル板にスミ入れをして色々つくっている

きっかけ

知り合い経由の仕事で、とあるクラフトビールのお店のメニューボードをアクリル素材で製作し、そこにそのお店のロゴを入れる加工をすることになった。

アクリル板にレーザー加工しただけでもロゴは彫れるのだけれども、やはり着色した方が見栄えが良いので、スミ入れの方法について色々と調べ、試作を始めた。

スミ入れ方法をさぐる

スミ入れつったらエナメル塗料やろ、というイメージはあったのだが、調べてみると案外アクリル絵の具でやっている人がおおい(?

・昭和なプレートで景色が変わる – デイリーポータルZ

https://dailyportalz.jp/kiji/retro-plates-change-scenery

・ホテルでよく見るキーホルダーを挿すタイプのスイッチがある生活

https://dailyportalz.jp/kiji/hotel-keyholder-switch

ためしにこの通りやってみたけど、アクリル絵の具で一つ一つ塗って拭き取ってやるのはかなり面倒だったので、あまり良い方法ではなかった。

アクリル絵の具を使う理由は手に入りやすさ、アクリルの溶剤への弱さを考慮して、製作者の油性塗料への馴染みのなさなどが理由ではないかなと推測する。

ふき取りの際にはそこそこの濃度のアルコールを使わないと綺麗に拭き取りにくく、そこでうっすらヒビが入ったりもしたので、溶剤への弱さを気にするにしても微妙な気もする。

あとは保護シートを剥がしてからスミ入れしているのも、せっかくマスキングされているのにもったいない気がした。

スプレー塗装でスミ入れをやってみる

保護シートをつけたままで彫刻加工すればマスキングがなされた状態なので、そこにそのままスミ入れすればそもそも拭き取る手間も不要では?ということで、手元にあったスプレーのラッカー塗料を吹き付けてみた。

ちなみにアクリル板には製造方法によって、キャスト板と押し出し板の2種類がある。溶剤に対してはキャスト板の方が強いので、こちらを用いること。

手元に押し出し板もあったので試しにラッカーのスミ入れをしてみたが、やはり細かいヒビができた。

さて、結果としてはスプレー塗装でのスミ入れは楽なようでそうでもなかった。

・塗料の無駄が多い

・何回も塗り重ねないと塗膜が薄い

・色の塗り分けをする場合、手間がだいぶかかる。

というわけで、いくらかはこの方法で量産したものの、意外に手間がかかることがわかり、手法の見直しに取り掛かった。

エナメル塗料によるスミ入れ

原点に立ち返り、そもそも本来の手法であるエナメル塗料によるスミ入れをやることに。

どうせ油性の塗料を使うなら、本来の方法であるエナメル塗料によるスミ入れをやってみた。

エナメル塗料は入手性の良いタミヤのプラモデル用のものを使いた。懐かしい。

筆塗りするのでアクリル絵の具と手間が変わらないのではと思うのだが、エナメル塗料は液流れが大変よく、アクリル絵の具のように細かく塗りつけていく必要はない。適当にさっと塗ってやるだけで隅の方まで塗料がさっと馴染んでいくので、大変作業性が良い。仕上がりも艶感があり綺麗に仕上がる。

やはり本式のやり方が一番だ。

しばらく乾燥させ、保護シートないしはマスキングを剥がしてやれば完成。

気になる溶剤の影響だが、ぱっと見た感じではヒビが入ったりもしていないので、ちゃんとキャスト板を使えば問題はなさそうである。

手法は確立したので、あとはなにを作るかということで…

製作物

・アクリルネームバッジシリーズ

・居酒屋短冊シリーズ

など、オリジナルグッズ製作をしている。


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